今回は「副業Webライターの始め方」というテーマで、ライティング初心者が副業Webライターとして一歩踏み出す手順をお伝えします。
Webライターは、数ある副業の中でも手っ取り早く始めやすいお仕事です。
しかしその分ライバルも多いため、抜きん出て満足に仕事をこなしていくには、どんどん学習してスキルアップしていかなければなりません。
そこで当記事では、Webライターの仕事を始める手順や学んでおきたいスキル、ライターとしてのキャリア形成について、現役編集者の視点からまとめました。
これから副業でWebライターの仕事を始めていきたい方は、ぜひ参考にして下さい。
Webライターの副業を始める人が多い理由

Webライターとは、クライアントから依頼されたテーマで記事を執筆・納品する職業のこと。
副業として始める方がとても多い仕事なのですが、その理由は下記3点です。
- 1件あたりの仕事のボリュームが比較的軽く、〜1週間で完結する
- プログラミングなどと違い、日本語さえ書ければ始められる(と思われている)
- 案件がピンからキリまで無数にある
つまり仕事の特性的に「まとまった時間を取れない人でも気軽に始めやすい」ということ。
収入を大きく伸ばしていくには「努力や実績」を積む必要があるのですが、事実として仕事を始めること自体はとても簡単な仕事でもあります。
「月に5万円」くらいまでの副業収入なら、3ヶ月〜半年ほど本気で頑張れば目指せる範疇ですので、ぜひチャレンジしてみて下さい。
Webライターの詳しい仕事内容や、働き方による年収目安の違いなどは下記の記事でまとめていますので、ご興味あればご覧ください。

副業Webライターの始め方を6ステップで解説

それでは、Webライターとして副業を始める手順を解説していきます。
「まずは仕事を始めてみたい」という好奇心旺盛な方は、様々なジャンルの記事を執筆するWebライターにぴったりな性格かもしれません。
さっそくここで解説する6ステップの手順通りに、Webライターの仕事を始めてみてください。
1. 記事の書き方の基礎学習を済ませる
まずはWebライターとしてどのように仕事を進めていけば良いのか理解するところから始めましょう。
基本的な流れは以下の通りです。
- 指示書や掲載メディアをよく読み込む
- 対策キーワードを確認し、リサーチする
- ユーザーニーズを考え、理解する
- 記事構成(目次)を作る
- 実際に執筆していく
- 上から下まで2回は読み直して納品する
詳しくは下記の記事で解説していますので、まず基本的な書き方を押さえておきましょう。

2. クラウドソーシングに登録する
初心者が副業でWebライターとしての仕事を始めるには、各種「クラウドソーシング」のサービスを利用するのが最も手っ取り早い手段になります。
クラウドソーシングとは「発注者(メディア運営者)」と「受注者(Webライター)」をマッチングしてくれるようなサービス。さまざまな発注者から数多くの執筆依頼が出されており、自分のレベル感にあった仕事を選んで受注できます。
有名どころは以下の2社ですので、サイトの雰囲気をみて気になる方、あるいは両方に登録してみて下さい。登録は完全に無料です。
- クラウドワークス
- ランサーズ
個人的にはクラウドワークスの方が初心者向けの案件が多いように感じますが、タイミングにもよりますので一概に言えません。
どちらも登録すればその日のうちからWebライターとしての仕事を始められますので、まずは気軽に登録して簡単な案件にチャレンジしてみましょう。
ライター向けのクラウドソーシングサービスは下記の記事で紹介しています。

3. プロフィールを設定する
クラウドソーシングに登録したら、まずはプロフィールを設定しましょう。
いつもWebライターに記事を発注している立場から意見させて頂くと、プロフィールがスカスカの方には怖くて仕事なんて頼めません。
アイコン画像を未設定にされている方がとても多いのですが、それだけで受注する機会を逃している可能性があります。顔写真でなくとも後ろ姿やPCを使っている手元、あるいは似顔絵などでも問題ありませんので、何か設定しておきましょう。
他にも各種認証を済ませ、プロフィールをできるだけリッチに仕上げるのが、単純なようで大切なコツです。

4. まずはタスク案件でコツコツ文章を納品する
Webライターとしての仕事をクラウドソーシングで受注する場合、主に「タスク」と「プロジェクト」の2種類の仕事方式があります。
- タスク|用意されているフォームに回答を入力していく仕事方式。契約は不要で誰でも作業できるが、とにかく安い。
- プロジェクト|発注者と契約して、個別に記事執筆を依頼される仕事方式。まともなWebライティング案件は、プロジェクトであることがほとんど。
最終的には「プロジェクト」で募集されているライティング案件に応募して仕事を獲得していくことを目指しますが、登録してなんの実績もない初心者は、まずは「タスク」をこなして実績を作りながら、操作に慣れていきましょう。
1件10円〜300円程度の、簡単なアンケートへの回答や体験談執筆、レビュー執筆などの仕事内容になりますが、コツコツ続ければタスクだけでも1ヶ月に1万円くらいの副業にはなるお仕事になります。

5. ある程度実績がつけば、プロジェクトの案件へ応募していく
タスクをこなしていってある程度実績がつき、文章を書くことにも慣れてきたら、プロジェクトの案件へ応募していきましょう。まずは1記事1,500円〜3,000円くらいの案件がおすすめです。(文字単価にこだわるのは、不毛なのであまりお勧めしません)
ここでは「提案文」が大切になってきますので、そのプロジェクトの募集文をよく読み、以下の内容を盛り込んだ提案文を送りましょう。
- 募集文にて「応募時に書いて欲しい」と記載されていることへの回答
- その募集に対して、自分がどんなメリットを提供できるのか
- 自分がその募集をこなせると判断した根拠は何か
- 自分がどのくらいの作業時間を確保できるのか
たまに「長文の自己紹介(自分語り)」だけ送ってくる方とか、「がんばりますのでよろしくお願いします」といった挨拶だけ送ってくる方もいらっしゃるのですが、それでは一生仕事は取れません。
(それが悪いというよりも、良い提案文を書くWebライターが他に沢山いるのが問題です)
提案文は決して流れ作業で書くべきものではありません。「クライアントに対するお手紙」だと思って、心を込めて書いて提案していきましょう。
6. 継続してライティング案件を獲得できるようスキルアップしていく
どんどん提案文を送り、落とされても少しずつ内容をブラッシュアップしながらプロジェクト案件にチャレンジしていくと、次第に単発の仕事を獲得できるようになってきます。
そこでまた実績を作り、少しずつ単価の高い案件に応募したり、SEOライティングを求められる仕事にチャレンジしたりしていくことで、次第に「継続案件」を依頼してくれるクライアントが出てくるはず。
そうなってくるとかなり収入も安定してきますので、ぜひクライアントから積極的に「継続の打診」がもらえるようなWebライターを目指していきましょう。
Webライターとして学んでいくべきこと

Webライターとしてのキャリアを積むには、例え副業とはいえ、とにかくさまざまな知識や経験が必要になります。
ここでは「クライアントから求められる良いWebライター」を目指すために、学んでいくべきことをまとめました。
日本語文法・文章力
Webライターは文章を商品として提供する仕事です。よって「文章力」は、常にブラッシュアップしていくつもりで学習していきましょう。
例えば「学校の宿題」や「職場のビジネスメール」などでは、書いた文章が読みにくかったとしても「相手にとって読む必要があるので」頑張って読んでくれていたはずです。
しかしWebライターとして働く以上、クライアントや読者は、あなたの文章が少しでも読みにくければ一切読んでくれません。
その意識の違いがスキルの差として現れてきますので、あらためて基本的な文法や文章力を勉強し直してみることをおすすめします。

ビジネスマナー・コミュニケーション力
Webライターは意外と「ビジネスマナー」や「コミュニケーション力」が大切な仕事です。
そもそも営業をして案件を獲得できなければ仕事になりませんので、フリーランス(個人事業主)のWebライターとして、クライアントとビジネス上のお付き合いをしていく必要があります。
そこでビジネスにおけるまともな言葉遣いができていなかったり、文章で上手くコミュニケーションが取れなかったりすると、単発の仕事は取れたとしても継続依頼はなかなか獲得できません。
一人の個人事業主として企業と取引をするという意識が必要になりますので、あらためて基礎的なビジネスマナーやコミュニケーション力を見直してみることをおすすめします。
Webライティング(SEOライティング)
Webライターの仕事は「文章を商品として販売すること」ですので、専門的なライティング手法である「Webライティング」を身につけておく必要があります。
Webライティングは、Webにおいて「人の悩みを解決するため」に書く手法。ちなみにSEOライティングは、「これは◯◯をテーマにして書いた文章なんですよ」ということを検索エンジンのクローラーに上手く伝える技術です。
これまで学校の宿題で作文を書いたり、ビジネスメールを書いたりしてきたと思いますが、そこでは「何かを伝える」ことはあっても「何かを解決する」ことはありませんでした。
文章を商品にするには、誰かの悩みを解決する必要があります。その手法を学びましょう。

WordPress(HTML・CSS)
WordPressとは、CMS(コンテンツマネジメントサービス)の一つ。ブログやWebメディアを運営する上で使われるアプリです。
といっても難しいことではなく、月額1,000円くらいでブログ用のレンタルサーバーを借りれば、ボタンひとつ押せば使い始められるようなアプリですね。
クライアントから「記事の入稿作業」まで請け負えば単価を上げられる可能性もありますし、そもそも入稿作業が必須になっている案件もあります。そういったメディアでは、ほぼ100%にちかい確率で「WordPress」が使われていますので、覚えておいて損はありません。
またブログを書いてポートフォリオにすると、Webライティングの実績になりますので、Webライターとして活動するならWordPressブログを立ち上げて運営することをおすすめします。
Webライターにとって必要なスキルや効率の良い学習手順は、下記の記事でも詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみて下さい。

副業Webライターとしてのステップアップルート

それでは最後に、副業Webライターとしてステップアップしていくためのルートをご紹介します。
収入を目安にするとわかりやすいと思いましたので、ある程度の区切りごとに「こんな仕事ができるようになれば月に◯万円を目指せる」という情報をまとめました。
参考にしてみて下さい。
月5万円の収入を目指す
副業Webライターとして月に5万円の収入を得たい場合、未経験からスタートして「3ヶ月後」くらいを達成見込みとして活動していきましょう。
必要な仕事内容
1記事5,000円の仕事を10本納品するのが、月5万円を目指す場合にベターな仕事の仕方です。
まず最初の2ヶ月で1記事3,000円くらいの案件をコンスタントに受注できるだけのスキルを身につければ、その後仕事を続けていけば1記事5,000円くらいの案件なら受注できるようになるはず。
5,000円の記事を週2本以上のペースで納品していけば、月5万円は達成できます。
受注先のクライアントは、一般的なWebメディアや個人ブログ、アフィリエイトサイトが中心になるでしょう。
必要なスキル
月5万円を目指す場合は、以下のスキルが必要になります。
一般的な国語能力がある方なら、数ヶ月で目指せる範疇のスキルセットになります。
月10万円の収入を目指す
Webライターとして月に10万円の収入を得たい場合、未経験からスタートして「1年後」くらいを達成見込みとして活動していきましょう。
ここからはある程度物量でカバーするか、専門性を作っていくことが必要になります。特に専門的な分野を作れない場合、本業が忙しくてあまり業務時間が取れない方には難しいかもしれません。
受注先のクライアントは、一般的なWebメディアや個人ブログ、アフィリエイトサイトが中心になるでしょう。
必要な仕事内容
もっともシンプルな手段は、1ヶ月5,000円の記事を20本入稿することです。3ヶ月ほどで単価5,000円の案件が受けられるようになったなら、あとは提案力を磨いて物量でカバーするのが簡単ですね。
あるいは専門的な分野を打ち出していくと、1記事8,000円〜15,000円程度の仕事が視野に入ってきます。
特に「弁護士・医師・社労士・プロトレーナー・管理栄養士」といった、アフィリエイトに商品がある分野の専門資格や実績を持つ方は、比較的単価を上げていきやすいでしょう。
必要なスキル
月に10万円を目指す場合、月5万円を目指すスキルセットとさほど変わりません。
愚直に基本的なスキルを向上させていき、1記事を書くスピードや効率を上げられると良いでしょう。
月20万円の収入を目指す
Webライターとして月に20万円の収入を得たい場合、基本的に「副業では難しい」と考えておいて下さい。専業のWebライターとして活動しなければ達成しにくい範疇に入ってきます。
もちろん弁護士や医師など高難度かつ社会的信用性の高い職業の方なら副業でも目指せますが、一般的な方が副業で達成するのは高難易度です。
受注先のクライアントは一般的なWebメディアに加えて、何かの公式サービスを展開している企業のオウンドメディアなどを狙っていくと良いでしょう。
必要な仕事内容
1記事10,000円程度の案件を月に20本受けていくのが、ベターな仕事内容になります。
専門的な資格がある方なら問題なく受注できると思いますが、そうでなければ自分の仕事に付加価値をつけていくことが必要。スキルを磨いていきましょう。
必要なスキル
一般的な方が月に20万円を目指すなら、基礎的なスキルに加えて以下のようなスキルを身につけて付加価値を提供していきましょう。
- SEOの専門的な知識
- 編集や校正
- Webマーケティング全般
ブログやSNSを伸ばして発信力を獲得しておくと、例えば「記事公開時に拡散する」という付加価値で単価を上げられる可能性もあります。インフルエンサー的な動きですね。
あるいはブログを運営していてSEOの実績を出せれば案件を受注しやすくなる場合もあります。Webライターとしての仕事外でもWebマーケティング周りのスキルを磨き、実績を作っていきましょう。
またWebライターは、よく「稼げない」とも言われてしまう仕事です。その理由や考察は下記の記事にて掲載していますので、気になる方はあわせて参考にしてみて下さい。

まとめ
副業としてWebライターを始めるのは、比較的誰にでもできるような仕組みになっています。ぜひチャレンジしてみて下さい。
あらためて手順を整理しておきます。
- 記事の書き方の基礎学習を済ませる
- クラウドソーシングに登録する
- プロフィールを設定する
- まずはタスク案件でコツコツ文章を納品する
- ある程度実績がつけば、プロジェクトの案件へ応募していく
- 継続してライティング案件を獲得できるようスキルアップしていく
ただし満足に稼げるようになるには、たゆまぬ努力が必要です。
ぜひ向上心をもち、読者やクライアントに価値を提供できるWebライターを目指していきましょう。