ライタープロフィールとは?書き方やメリット、注意点を解説

当記事では、Webライターが押さえておきたい「ライタープロフィールの書き方」について解説します。

プロのWebライターとしてスムーズに仕事を獲得していくには、プロフィールの作り方はとても大切です。ぜひ当記事を参考に、良いプロフィールを作っていって下さい。

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\ この記事を書いた人 /

たくろー
Webディレクター
ライティングから編集、校正、ディレクション、SEO対策、アクセス解析、撮影、画像編集、Web制作と、なんでもやってるwebディレクターです。
現在はIT企業でインハウスSEO担当兼、メディア運営責任者・編集者として働きながら、札幌でWebライティングの講師として活動。「良いWebライターが増えれば仕事が楽になるなぁ」と思いながら、一人でひっそりと文亭を運営中。著書『Webライターが書いてはいけない文章28選』

ライタープロフィールとは

ライタープロフィールとは、自身のWebライターとしての活動歴やスキルを分かりやすくまとめた資料のこと。

発注者はライタープロフィールを見て発注先のWebライターを選定しますので、あらたな仕事を受注するために必要なものです。

フリーのWebライターとして仕事をとっていくならば、必ず充実したプロフィールページを用意しておきましょう。

Webライターがプロフィールをきちんと書くメリット

Webライターがプロフィールを充実させておくと、案件に応募した際の通過率が上がるというメリットがあります。

発注者がどのようにライターを選ぶのかというと、大体以下のような流れになります。

  1. 案件の募集を立ち上げる
  2. 応募が集まる
  3. 応募してきたライターの提案文を見る
  4. 提案内容がまともであればライタープロフィールを見る
  5. プロフィールもまともであればテストライティングをお願いする
  6. テスト内容がまともであれば継続して発注する

発注者は募集案件に対して抜きん出たスペックのライターを求めているわけではなく、あくまで「まともなライター」と仕事がしたいだけなのです。

そして「まともなライター」は、一般的にある程度充実したプロフィールページを用意しています。

「まともなライターである」と発注者に伝えるために、ライタープロフィールは充実させておきましょう。

ライタープロフィールの書き方

Webライターがプロフィールに書くべき内容は、大きく分けて7項目です。

発注者にスラスラと読んでもらえるライタープロフィールを作りたいなら、すべてにおいて「結論ファースト」で書くことを意識して下さい。

なお、最初から完璧なプロフィールを目指す必要はありません。まずは書いてみて、タイミングを見ながらアップデートしていって下さい。

その上で、以下の順番通りに書いていきましょう。

1. 端的に自分のセールスコピーを書く

まずは「自分が何者なのか」ということが簡潔にわかるコピーを、1文〜3文程度で書きましょう。

発注者は何人ものライターのプロフィールに目を通しますので、ここで興味を惹けなければ後の項目も流し読みされてしまいます。

例えば以下のような内容のコピーを書きましょう。

ご覧くださりありがとうございます。
私はWebライター兼編集者として5年活動しており、これまでに1,000記事以上の執筆や編集に関わってきました。
貴社とも良いご縁がありますよう、心を込めてプロフィールを執筆いたしましたので、お目通しいただけますと幸いです。

あまり情報を詰め込みすぎず、どちらかというと「言葉遣い」「文体」で、自身を表現して下さい。

例えば最初の書き出し一つ取っても、

「ご覧いただきありがとうございます」「この度はプロフィールをご覧いただき、誠にありがとうございます」「ご覧くださりありがとうございます」

上記のように様々な候補があり、それぞれ与える印象が異なります。

自分を表現した素敵なコピーを書けるよう、頭を捻ってみて下さい。

2. 活動歴を書く

次に、ライターとしての活動歴を書きます。

  • ライターとしての活動年数
  • 執筆したことのあるメディア
  • 執筆したことのあるジャンル

上記を時系列で並べるか、項目ごとに並べるか、見やすいように工夫して書いて下さい。例えば下記のような内容です。

活動歴

ライター5年/編集3年

これまでの執筆ジャンル

外資企業の勤務経験を活かして、主にビジネスや転職に関する原稿執筆をメインに活動してきました。
また趣味が高じて、美容やヨガに関連した記事を執筆した経験もあります。
主にSEOで集客されるメディア様の原稿執筆をお手伝いしております。

これまでの執筆メディア

◯ / 記事例「〜〜のおすすめ10選」
◯◯/ 記事例「〜〜の方法」

※メディア様から許可を頂いた記事だけを掲載しております。

執筆メディアは、かならず相手先から掲載許可をもらったものだけを記載して下さい。その註釈が書いてあるだけでも、発注者からの信頼性が上がります。

もしライターとしての活動歴がないなら、何か文章を執筆した実績を作ってからライターの仕事を始めましょう。まずはブログの執筆などでも問題ありません。

「ライターとして活動したことがなく、Webで文章を発表したこともありませんが、一生懸命がんばります」という方には、なかなか発注しようとは思えないものです。

また「社会人経験」を書くのも決して悪くは無いのですが、発注者が知りたいのはあくまでライターとしての経験ですので、書いたところであまり意味はありません。

執筆に活かせるような専門的な職務経験があるなら、次の項目の「強み」の部分で書きましょう。

3. 自身の強みを書く

次に、自身の強みを記載します。ただ並べて書くというよりも、受注したい仕事に焦点を当てて説明するよう心がけて下さい。

  • 知見のあるジャンル
  • 専門的な業務経験
  • 所持資格

これらの内容がわかるよう、例えば下記のように書きます。

ストロングポイント

これまでに外資企業を3社渡り歩いて年収をアップさせてきましたので、転職市場に関する知見や転職ノウハウには自信があります。

また長らく会計部門を担当してまいりましたので、オフィスワークの現場経験、マネジメント経験も豊富です。

ビジネスに関する記事全般をお任せ下さい。

所持資格

簿記1級、行政書士

資格は、なければ無理に探してまで書く必要はありません。

何でもかんでも書くというよりも「受注したい仕事の発注者に向けて書く」という意識を持って、情報を整理して掲載することをおすすめします。

文章の基本ですが、あくまで「読者を動かす(自分に発注してもらう)」ことを目的に書いて下さい。

4. ポートフォリオを掲載する

次にポートフォリオを掲載します。

ここで掲載するポートフォリオが、これまでに伝えてきたプロフィールの「根拠」になります。よってポートフォリオのないプロフィールは「根拠のない情報」と解釈されるかもしれません。

ライターのポートフォリオになりうるのは、以下のようなコンテンツです。

  • 自身の運営サイトやサービス
  • 執筆メディアのライタープロフィールページ
  • 執筆メディアごとの代表的な記事
  • 他、受賞歴などがわかるページのURL

特に自身の名前でライタープロフィールが掲載されているメディアのURLなどがベストプラクティスです。

あるいは自身の運営サイト(ブログ)や実績を記載するのも悪くありません。その場合は日記のようなサイトではなく、かならず「綺麗な文章で書かれた、ポートフォリオになるブログ」を用意して下さい。

下記の記事で、ライターが書くべきブログについて解説しています。

「なるほど、確かにここまでに書かれていたプロフィールは本当らしい」と発注者に思ってもらえるような、ライタープロフィールの根拠になるポートフォリオを提示しましょう。

5. 発注メリットを書く

次に、自分に仕事を発注するとどんな良いことがあるのか、具体的なメリットになる情報を掲載しましょう。

ここまでの内容で興味を持ってもらえていれば、これが最後の一押しになります。

例えば下記のような付加価値を提供できると良いでしょう。

  • 資格を掲載して、顔出しで執筆できる
  • 執筆した記事を、自身のサイトやSNSなどで宣伝できる
  • Photoshopを使えて、イラストや図表を用意できる

なお「規定の料金よりも割引します」「無制限で修正対応します」などの安売り訴求は避けることをおすすめします。

(「安売りしないと仕事が取れない人」だと思われるのがオチです。)

正直なところ、記事を発注するWeb担当者からすれば1記事あたり数百円、数千円程度の予算誤差はどうでも良いのです。最初の1記事を安売りしてもらうよりも、まともな記事を納品して欲しいと考えています。

ですから、プラスアルファの付加価値を提供しましょう。

自信が持つ手札の中から、発注者にとってメリットのあるプラス提案をしてみて下さい。

6. 報酬目安とリソースを書く

次に、自身の希望する報酬目安とリソース状況を書いておきましょう。

例えば、

「1文字1円以上。1記事あたり3,000円〜の案件からお受けしております。5,000文字程度の原稿であれば、週に3本執筆できます」

上記のような情報を明記しておくことで、発注者側が発注しやすくなるのはもちろん、いざ商談に入ったあとのミスマッチが少なくなります。

なお「週に20時間作業できます」とだけ書かれていても、その時間でどの程度の作業ができるのか、発注者側から見てわかりません。

フリーライターの仕事は働いた時間ではなく成果が全てですので、具体的にどのくらいの分量を執筆できるのかわかる情報を記載して下さい。

7. 発注する際の連絡先を書く

最後に、発注者がどこにどのように連絡すれば良いのか明記しておきましょう。

※クラウドソーシングに掲載するプロフィールであれば連絡先は必要ありません。自分のサイトなどに掲載する場合を想定しています。

メールフォームやGoogleフォームを用意しておくのが一般的ですが、難しければメールアドレスを掲載しておくのでも問題ありません。

(ただしアドレスを全文のせると迷惑メールが増えますので、@を別の文字に変えるなど工夫することをおすすめします。)

なお企業の担当者からすると「LINE」は少々登録が面倒ですので、PCからスムーズに連絡できる方法を用意しておいて下さい。

また、問い合わせ時に記載しておいて欲しい情報を明記しておくことも大切です。

  • 法人名/個人事業主名
  • ご担当者名
  • メールアドレス
  • 依頼内容

最低限上記の内容を書いてもらうように用意しておけば問題ありません。

もっと細かい入力項目を用意しても良いですが、入力するのが面倒だと感じると他のライターに発注される可能性もあります。

発注者ができるだけ気軽に連絡できるような体制を整えておきましょう。

ライタープロフィールを書く上で注意しておきたいこと

ライタープロフィールは、ただ内容を詰め込めば良いというものではありません。

発注者から見て読みやすく、魅力的なプロフィールを書くうえで、注意しておきたいことをご紹介しておきます。

端的でわかりやすい文章で書く

プロフィール文は、端的かつわかりやすい文で書きましょう。

「自分のことを伝えたい」という気持ちが先走ると、とにかく情報を詰め込んだ、わかりにくい文章になってしまうこともしばしばです。

「読むのが面倒でない文章を書く」という意識で、端的な文章を心がけて下さい。基本的な文章の書き方は、下記の記事で解説しています。

正しい文法を使って書く

プロフィール文では、とにかく正しい日本語を使って下さい。

プロフィール文中の係り受けが誤っていたり、間違った言葉遣いがあったりすると、その時点で発注の可能性は大きく下がります。

文章を商品にしていくのですから、プロフィールも適切な文法を用いて書けるようにしておきましょう。

プロフィール写真も掲載する

プロフィール写真は、発注者から見て意外と重要な要素です。

写真の設定されていないプロフィールは、発注者から見て「捨てアカじゃないかな」「途中で連絡が途絶えたりしないかな」という心配の種になりますので、かならず何か設定しておきましょう。

なお顔がはっきりわかる必要はありません。横顔だったり、場合により後ろ姿だったりしても問題ありませんので清潔感があって親しみのある写真を選びましょう。

また写真掲載が難しい場合はイラストでもなんでも良いので、とにかく何かの画像は設定しておきましょう。

クラウドソーシングの場合、各種認証も済ませる

各種クラウドソーシングで仕事を獲得しようと思うのであれば、各サービスの本人確認や認証手続きも一通り済ませておいて下さい。

そもそも本人確認ができていなければ、執筆の仕事を受注する上で結ぶことの多い「秘密保持契約」などをシステム上で締結できません。

認証が済んでいるライタープロフィールは発注者から見て安心材料になりますので、懸念は少しでも消しておくことが大切です。

発注者への手紙だと思って書く

ライタープロフィールは、ただ漠然と書くのではなく「発注者」をターゲットに執筆するという意識を持つのも大切です。

Webライティングの基本は「誰に」「何を」「どのように」届けるか考え抜いて書くことです。

発注者への手紙だと思って、相手が知りたいことを、知りたい順番で、わかりやすく書いていって下さい。

ちなみにこの概念はWebライティング全般に通じることですので、ピンとこない方は下記Webライティングに関するページも参考にしてみて下さい。

まとめ

ライタープロフィールは、Webライティングの仕事を受注していく上でとても大切な資料です。

ぜひ充実したプロフィールページを作って、スムーズに仕事を獲得していきましょう。

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