今回はWebライターの案件受注に便利な、CrowdWorks(クラウドワークス)について解説していきます。
とくに初めて使うときは、どんな流れで契約が進んでいくのか不安かと思います。
Webライターとしてライティング案件を獲得する流れや注意点をわかりやすくまとめましたので、これからライター業を始める際にお役立てください。
CrowdWorks(クラウドワークス)とは
クラウドワークスは、国内で1,2を争う規模のクラウドソーシングサービスです。
仕事を探している人と、仕事を依頼する人をマッチングさせてくれる仕組みになっており、サービス内の機能で業務メッセージのやり取りや納品、検収、支払いまで完結できるようになっています。
ボタン一つで契約を交わせたり、相手が仮払を済ませてから業務に取り掛かれたりと、ある程度システムに守られながら仕事ができる環境が整えられているのがメリット。初心者ライターが仕事を始めるのにピッタリな場です。
システム利用手数料として、契約した報酬額の一部(5%〜20%)が差し引かれますが、面倒な契約や支払いまわりの必要経費と思って活用していきましょう。
サービス名称 | CrowdWorks(クラウドワークス) |
運営会社 | 株式会社クラウドワークス 東京都渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー6階 |
運営開始 | 2011年〜 |
システム手数料 | タスク形式:20% 10万円以下の部分:20% 10万円超20万円以下の部分:10% 20万円超の部分:5% |
クラウドワークスの仕事形式
クラウドワークスでは、3種類の仕事形式で案件が受注できます。ライティングの案件は基本的に「プロジェクト形式」で受注していくことになりますが、一通り理解しておきましょう。
タスク形式
タスク形式は、事前契約が不要で気軽に仕事に取り掛かれる仕事形式です。
仕事内容はアンケート調査やデータ入力などの簡単なものばかりで、案件ごとに選択式や記述式の入力フォームが用意されており、回答して承認されれば報酬が得られる仕組みになっています。
報酬額は1件10円〜300円程度と低くなりますが、隙間時間で仕事をしたい方や、まったくライター業が未経験で雰囲気を掴んでいきたい方におすすめの仕事形式です。
プロジェクト形式
プロジェクト形式は、事前に契約を交わして業務に取り掛かる仕事形式です。
募集が出ている案件に応募をして、採用されれば契約を交わして仕事に進みます。ライティング案件のほとんどがプロジェクト形式で発注されますので、当記事ではプロジェクト形式で案件を獲得する方法を中心にまとめています。
報酬額は案件によって大きく違い、1記事あたり1,500円〜の初心者向け案件もあれば、1記事2万円〜のプロ向け案件まで様々な内容で発注されています。
コンペ形式
コンペ形式は、お題に合ったクリエイティブを提出して、もっとも良かったワーカーにだけ発注される形式です。
主にバナーや動画などの発注に使われますが、ライターに関係のある分野では「キャッチコピー」「商品名」などを考える案件で使われることがあります。
一般的なWebライターの仕事をしている場合は縁遠い形式ですが、一応知っておきましょう。
クラウドワークスで初心者ライターが案件獲得する流れ
それでは、クラウドワークス上で初心者ライターが案件を獲得する流れを解説していきます。
1. 登録する
まずはクラウドワークス公式サイトから登録しましょう。
サイトに繋いで、下記「無料で利用を開始する」から登録画面へ。
メールアドレスで認証ができるほか、Googleアカウント、Yahoo!JAPAN ID、Facebookアカウントのいずれかで登録することもできます。
今回は「Googleアカウント」で登録する例を挙げると、下記のような画面になります。
ごく基本的な情報を入力していくだけですが、とくに「ユーザーID」と「個人情報」についてはご注意ください。
ユーザーIDは、ログイン後にニックネームを決めない場合は全体に公開されますから、一応ある程度まともな文字列にしておくことをおすすめします。これがログインIDにもなります。
また氏名や住所はあとからでも修正できますが、本人確認の際に正しいものが必要ですから、正確に入力しておきましょう。
利用規約に同意して送信ボタンを押せば、登録完了です。
2. プロフィールを埋める
登録が終われば、次にプロフィールを入力していきます。まずは「基本情報編集」へ進んで「表示用の名前」と「プロフィール画像」を設定しましょう。
「表示用の名前」は全体に公開されるニックネームです。いわばライター名になりますので、本名かペンネームでまともなものを入力しておきましょう。またプロフィール画像を空にしておくのは印象的に良くありませんから、好きなものを設定しておきましょう。
次に「ワーカー情報編集」の項目で、ライタープロフィールを入力していきます。
とくに「自己PR」の項目は応募した際にかならず見られる部分ですから、下記の要素を網羅して丁寧に書いてみてください。
- 挨拶
- 活動歴
- ライターとしての強み
- ポートフォリオ
- 報酬文字単価の目安
ライタープロフィールの詳しい書き方や文例などは下記の記事でも解説していますので、参考にしてみてください。
3. 必要な申請を済ませる
プロフィールを埋めたら、次に必要な申請を済ませていきましょう。とくに下記3つの項目は、早めに対応しておくことをおすすめします。
- 振込先口座登録
- 本人確認書類提出
- NDA(秘密保持契約)
NDA(秘密保持契約)は、ライティングの案件を受注する際、ほとんどの場合に結ぶことになる契約事項です。本人確認を済ませなければ結べず、結べなければ仕事をお断りされることもありますから、できるだけ早いうちに済ませておいてください。
振込先口座は報酬額が貯まってからでも問題ありませんが、ついでに先に登録しておきましょう。
- 秘密保持契約とは…仕事において得た情報を他者に漏らさない契約です。各メディアの戦略や執筆ルールなどを不用意に外部へ漏らされないよう、ほとんどのプロジェクト案件で締結することが求められます。
4. 気になる案件へ応募する
プロフィールを一通り設定できたら、チャレンジしたい案件を探して応募していきましょう。
それがタスク形式なら応募は不要で、すぐにでも仕事に取り掛かれます。プロジェクト形式だと「応募する」に進むと下記のような画面になり、まずは応募メッセージを送って選考を受けることになります。
「契約金額(税抜)」は、多くの案件で「◯◯円と入力してください」と募集要項に明記されていますので、間違えずに入力しましょう。ここを間違えるだけで、注意力散漫だとみなされて棄却されるケースがあります。
完了予定日や応募有効期間は、とくに入力しなくても問題ありません。
メッセージには、提案文として下記のような内容を記載します。
- 挨拶文
- 募集文に対する回答
- 自己紹介
- 執筆実績
- アピール文
提案文の書き方や文例については下記の記事で解説していますので、あわせて参考にしてください。
5. 条件が合えば契約する
応募した提案内容をもとに選考され、条件が合えば契約に進むことになります。
応募文を送ったあとに少しメッセージでやり取りをすることもあれば、すぐに契約に進むこともあります。どちらにしてもレスポンスは早い方が受注率が上がりますから、とくに日中は細かくメッセージボックスをチェックしておきましょう。
契約前に案件についての説明を受けるタイミングで「NDA(秘密保持契約)」の締結を求められることがありますので、本人確認は事前に済ませておきましょう。
話がまとまってお互いに「契約に同意する」ボタンを押せば、契約完了です。
6. 執筆して納品する
契約後、クライアントが仮払いをしてから業務に取り掛かります。指示された内容や納期で対応できるように、不明点があればメッセージで伺いを立てながら執筆を進めていきましょう。
とくにそのクライアントとおこなう1本目の案件は、納期よりも早く納品することをおすすめします。修正指示が出る可能性も考えながら、丁寧な仕事をして納品しましょう。
納品する際は、納品申請のボタンを押してメッセージや添付ファイルを送ると、その後の流れがスムーズです。
7. 検収に合格すれば業務完了
納品したものをクライアント側がチェックして、問題なければ「検収完了」のボタンが押されてお仕事完了になります。
もし修正点がある場合、修正依頼の内容とともに差し戻しされますので、修正して再度納品しましょう。最終的に問題がなくなった時点で検収完了になり、
その後、意外と大切なのが評価です。評価をすれば先方も書いてくれることがほとんどですので、評価数を貯めるためにも毎回丁寧に書くことをおすすめします。評価数は受注率に関わりますので、貯めていきましょう。
そして納品内容が良ければ、継続して発注してもらえる可能性もあります。継続発注を受けられるライターを目指して、丁寧な仕事をしていきましょう。
クラウドワークスで初心者ライターにおすすめの案件
次に、クラウドワークスにあるライター案件をご紹介していきます。発注カテゴリごとに、初心者におすすめの案件をまとめました。
「質問・アンケート・テスト」案件
「事務・カンタン作業」内の「質問・アンケート・テスト」は、タスク形式の案件がたくさん発注されている案件カテゴリです。
10円〜300円程度のタスク形式の仕事が色々とありますので、まず仕事をしてみたいときにおすすめです。
「データ作成・入力」案件
「事務・カンタン作業」内の「データ作成・入力」は、文字起こしなどのライティング業務が発注されている案件カテゴリ。基本的には作業量が多く、そこまで高くない案件が多くなってはいますが、用意されたマニュアル通りに作業すれば良いのが利点です。
プロジェクト形式の案件が初めての場合、いきなりSEOライティングなどの仕事を受注するのに不安がある場合、こういったルールがはっきり決まった仕事から受注してみるのがおすすめです。
「レビュー・口コミ」案件
「ライティング・記事作成」内の「レビュー・口コミ」は、その名の通り口コミやレビュー系の仕事がよく発注されている案件カテゴリです。
何かのサービスや家電、アニメなどに関するレビュー案件が、タスク形式でよく発注されています。ライティングの練習にもなりますので、積極的にチャレンジしてみてください。
「オウンドメディア・ブログ記事作成」案件
「ライティング・記事作成」内の「オウンドメディア・ブログ記事作成」は、簡単なライティング案件がよく発注されている案件カテゴリです。
SEOライティングというよりも、何かのレビューやトレンド記事などがよく発注されており、ライティング案件の中でも低めの単価で発注されている傾向です。まず文字単価0.3円〜程度の案件からチャレンジしてみたい方は、この案件カテゴリの中から探してみると良いでしょう。
「記事・Webコンテンツ作成」案件
「ライティング・記事作成」内の「記事・Webコンテンツ作成」も、ライティング案件がよく発注されるカテゴリです。
「ブログ記事作成」よりも相場感は高めになる傾向で、SEOライティングの案件がほとんどです。0.5円〜2円くらいの案件はここで発注されていることがほとんどですので、主にこのカテゴリで探していくと良いでしょう。
クラウドワークスで初心者ライターが活動する際の注意点
次に、初心者ライターがクラウドワークスで活動する際の注意点について解説します。
「学べる」系案件には注意
初心者向けに「ライターとして学べる案件です」といったプロジェクト案件が、常にたくさん出されています。
もちろん受注しても良いのですが、最終的に高額な商材を提案されるだけの案件がほとんどですから、あまり本気にしないようにしておきましょう。
とくに発注者の身元が不明瞭で、会社情報が明記されていなかったり、本人確認すら済ませていなかったりするクライアントの場合は、重々ご注意ください。
個人情報を求められたら断る
クラウドワークスでは、契約システムや仮払のシステムがあることから、わざわざ個人情報のやり取りをしなくて良いような仕組みになっています。
そのうえで氏名や住所、電話番号などを求められた場合は、基本的に疑ってかかりましょう。仕事に必要ありませんので、ただ情報を抜き取りたいだけの業者である可能性があります。
不審に感じて判断がつかない場合、運営に相談すれば対応してもらえることもありますから、検討してみてください。
仮払い後の業務開始を徹底する
案件を受注する際は、かならず先方の仮払いが済んでから着手しましょう。
お互いが契約に同意したあと、クライアント側が「仮払い」をするターンがあります。仮払いをしてもらうことで、報酬を払わず逃げられるリスクがなくなりますから、自衛のために徹底しておくことをおすすめします。
お互いに契約に同意した後、下記のようなメッセージを送っておくと、角も立てずに釘をさせてスムーズです。
ご契約いただきありがとうございました。それでは仮払いをしていただき次第、執筆に進ませていただきますので、何卒よろしくお願いいたします。
仮払いに対応してもらえない場合、運営に相談することも検討してください。
初期に低評価がついたら再登録も検討する
とくに単価の低い案件だと、適当な対応をするクライアントもいます。よくわからず低評価をつけられたりしてしまった場合、その後の受注に悪影響になる場合も。
もちろん自分が納期に遅れたり、プロジェクトを完遂できなくて低評価がついた場合は別ですが、理不尽に低評価をつけられてしまった場合などは、初期のうちなら再登録してしまうのも検討してみてください。
クラウドワークス初心者によくある質問
- 初心者ライターはどのくらい稼げますか?
-
人やタイミングによります。誰もがいきなり稼げるわけではありませんから、まずは月に5万円〜程度を目指しながら、半年や1年といったスパンでステップアップを目指していくことをお勧めします。
- 身分証はかならず必要ですか?
-
必須ではありませんが、本人確認に必要です。本人確認をしていなければ、NDA(秘密保持契約)が結べませんので、案件を受注しにくいデメリットがあります。
- 外部ツールでのやり取りを提案されたら受けてもいい?
-
先方が「サービス外連絡申請」をしてくれていれば問題ありません。また、必ずしも提案を受ける必要もありませんので、まずクラウドワークス内で連絡を取りたい場合はその旨を伝えても良いかと思います。
- 後から条件を増やされて検収が終わらない場合はどうすればいい?
-
あまりにひどい場合は、運営に相談すれば対応してもらえる場合があります。募集内容に修正回数の上限が明記されていない場合は「修正回数の上限はありますか?」などと質問して、事前に擦り合わせておくことをおすすめします。
- クラウドワークスの手数料はなぜ高い?
-
簡単に応募ができたり、NDAや案件の契約をボタン一つで済ませられたり、支払いや振込がワンタッチでできたりするシステムが使える「安心料」だと捉えています。もしそれらの機能が不要であれば、直接案件を探せば手数料も不要になります。
初心者ライターこそクラウドワークスにチャレンジしてみて
クラウドワークスは、初心者ライターにとって案件を受注しやすい環境が整っています。これからライターとしてステップアップしていく中で役立つプラットフォームですので、ぜひ便利に使いこなしていってください。
最初からすべて上手くいく人はほとんどいませんので、まずはチャレンジしてみて、良いクライアントと良い仕事ができるライターを目指していきましょう。