文(ぶん)とは?日本語の「一節」をあらわす言葉を解説

当記事では日本語文法における「文(ぶん)」について解説します。

「文」という言葉が指す意味や見分け方、種類などを解説していきますので、ぜひおさらいしていって下さい。

また日本語文法の全体像は下記の記事で解説していますから、文についてだけでなく全体的におさらいしたい方は、併せて参考にしてください。

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たくろー
Webディレクター
ライティングから編集、校正、ディレクション、SEO対策、アクセス解析、撮影、画像編集、Web制作と、なんでもやってるwebディレクターです。
現在はIT企業でインハウスSEO担当兼、メディア運営責任者・編集者として働きながら、札幌でWebライティングの講師として活動。「良いWebライターが増えれば仕事が楽になるなぁ」と思いながら、一人でひっそりと文亭を運営中。著書『Webライターが書いてはいけない文章28選』

文(ぶん)とは

「文」とは、句点(。)から句点までで構成される言葉の集まりのこと。一文、二文と数えます。

まとまった内容のいくつかの文が集まれば「段落」に。それら文や段落が集まれば「文章」になります。

また文を構成する要素としては、最低限「独立語」だけ、あるいは「(主語+)述語」があれば成り立ちます。下記例文をご覧ください。

独立語:「こんにちは」
主語+述語:「(私は)疲れた」

述語だけで構成された文もありますが、書かれていないだけで、意味としては必ず主語が存在すると覚えておきましょう。

文を構成する要素

「文」は、いくつかの「文節」によって構成されています。

それをもう少し分解すると以下6つの言葉に分けられますので、ぜひおさらいしていって下さい。

  • 主語
  • 述語
  • 修飾語
  • 接続語
  • 独立語
  • 主題

主語

主語とは、その文章の主役になる言葉のこと。文法的には「体言」が用いられる要素です。

誰が」それを行うのか。「何が」どうなるのか。

といった情報を示す言葉です。

述語

述語とは、主語の状態や性質、行動内容をあらわす言葉のこと。

その文の主役が「何だ」「どんなだ」「どうする」という、文章の主旨を説明する言葉になります。

文章といえば「主語」が目立ちがちですが、実は「述語」がもっとも大切な要素と言っても過言ではありません。

修飾語

修飾語とは、他の言葉の「状態」や「状況」を詳しく説明するために添える言葉のこと。

文章で伝えたいことを、よりわかりやすくするために用いられます。

文があまり複雑になりすぎないよう、良い塩梅で使うのがポイントですね。

接続語

接続語とは、文節と文節をつなげる役割を持つ言葉のこと。

「〜だが、」「そして、」「しかし、」など、物事を並べて説明したり、逆のことを説明したりするときに用いられます。

修飾語と同様に、使いすぎると複雑な文になりますので「一文につき接続語はひとつまで」がセオリーです。

独立語

独立語とは、ほかの文節と組み合わずとも単体で成り立つ言葉のこと。

「こんにちは」「もしもし」「やれやれ」など、感動や呼びかけ、あいさつなどを表す言葉です。

主題

主題とは、その文における「テーマ」を表す言葉や事柄のこと。

主役を指す「主語」とは違い、その文全体がなんのことについて話しているのか取り決めている題目を指します。

学校教育では習っていない方が多い要素ですが、実際に文章を書くうえでとても大切な成分だと言えるでしょう。

読みやすい文を書くコツ

読みやすい文を書くには、コツやマナーがあります。基礎的な内容を押さえておいて下さい。

一文に読点は2つまで

文を書くには、読点(、)を2つまでにおさえておくことをおすすめします。

読点が増えるとどうしても難解な文になってしまいがちですので、意識して伝えたいことを絞り、基本的には「2つまで」に抑えて書いていきましょう。

一文一義で書く

文をわかりやすくするには、伝えたい事柄を絞ることが必要です。

「一文一義」あるいは「ワンメッセージワンテーマ」とも言われますが、そのお題目通り「一文では一つの事柄だけを伝える」という意識で書くと良いでしょう。

文末表現を工夫する

文末表現とは、文章の末尾の表現のこと。「〜です」「〜でしょう」などの表現を指します。

「です・ます調」か「だ・である調」のどちらかから選んで統一した上で、できるだけ同じ文末言葉は続けずに書くと良いでしょう。

係り受け関係を正しく整理する

係り受けとは、文中の言葉同士の関係性のこと。

まず「文中の述語以外の言葉は、すべて述語に係る」というルールが大前提として存在しており、それら言葉同士の関係性が「係り受け」と呼ばれています。

この係り受け関係を正しく整理するのが、わかりやすい文章を書くコツです。

「てにをは」を適切に使う

「てにをは」とは「助詞」を指す言葉。「僕は勉強をする」という文章であれば「は」「を」「てにをは(助詞)」にあたります。

「てにをは」の使い方を間違っていると、文章の意味自体が変わってしまうことも。ぜひ適切な「てにをは」を使って、わかりやすい文章を書いていきましょう。

文以外の言葉の単位

次にもう少し大枠で見て「文章」を構成する「言葉の単位」について解説しておきます。

「文」はあくまで言葉の単位のうちの一つですので、他の単位も併せて知っておいて下さい。

単語

単語とは、文章を構成するなかで最小単位の言葉のこと。文法的にいえば「自立語」あるいは「付属語」単体を指します。

例えば「今日は月が綺麗」という文の中では「今日」「は」「月」「が」「綺麗」という言葉を、それぞれ単語として扱います。

文節

文節とは単語単体、あるいはいくつかの単語で構成された、意味が通じる最小単位の言葉のこと。文法的に言えば、自立語と付属語で構成された言葉です。

例えば「私は|2年前から|ずっと|文章の|勉強を|している」という文では「|」で区切った言葉が文節の区切りになります。

段落

段落とは、一つ、あるいは複数の文が集まって構成されているブロックのこと。基本的には、話題が続いているひと続きの文をまとめて「段落」として構成します。

基本的には「読み手が読みやすいように」という視点で、段落分けを考えていくと良いでしょう。

文章

文章とは、いくつかの段落が集まって構成されている、一つのコンテンツとして成り立っているもの。

当サイトでは「文章は、読み手を動かすために書くものである」と定義づけて解説しています。

まとめ

「文」とは、句点(。)から句点までで構成される言葉の集まりのことです。

普段書くときに毎回意識するというよりも、人に説明するときに正しい意味で使えるようにしておきましょう。

文章に関する基礎知識としては「文の成分」に関しても知っておいて損はありませんので、よろしければ併せておさらいしておいて下さい。

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