当記事では日本語文法における「段落」について解説します。
「段落」という言葉が指す意味や見分け方、種類などを解説していきますので、ぜひおさらいしていって下さい。
また日本語文法の全体像は下記の記事で解説していますから、段落についてだけでなく全体的におさらいしたい方は、併せて参考にしてください。

段落とは

段落とは、一つ、あるいは複数の文が集まって構成されているブロックのこと。基本的には、話題が続いているひと続きの文をまとめて「段落」として構成します。
「ひと段落つく」という慣用句もあるように、話題が変わるときに段落を分けるように使うのがポイント。
段落が複数集まったものが「文章」と呼ばれます。
段落の分け方に100%の正解はありませんが、あくまで「読み手にとってわかりやすく」という視点を忘れずに整理すると良いでしょう。
段落分けと改行の違い
段落分けと改行では、その意味や役割が変わってきます。
- 段落分け:文を話題ごとにまとめること
- 改行:行を変えて文を区切ること
「改行」は段落の中でも細かく意味が分かれるタイミングで使われたり、書き手が「読みやすく整理したい」と感じたタイミングで使われたりする、文章テクニックの一つです。
※余談ですが、ブログやWebメディアの運営でよく使われるWordPressでは「エンター」を押すと段落分け。「シフト+エンター」を押すと改行の操作になります。
段落をうまく活用するための考え方

段落を上手に活用していくための考え方について解説します。
自然と実践していることも多いと思いますが、一通り知っておいて下さい。
文章全体で、段落分けと改行の役割を明確にする
「どこで段落を分けて、どこで改行するのか」というルールを、文章全体の中で統一しておくことをおすすめします。
書き手やメディアによっては、章ごとの大きな段落で文章を構成していくこともあれば、章の中でも細かく段落を分けていくこともあります。
また頻繁に改行する場合もあれば、ほとんど使わないこともあります。
(ちなみに当サイトは、章の中でも細かく段落を分けていき、改行はほぼ使わないタイプです)
どれが正解というわけでもありませんが、その文章の中、あるいはメディアの中でのルールは統一しておくと良いでしょう。これは「トンマナ」と呼ばれるルールの一環にもなります。

文章の最初の段落では、主旨を示す
その文章の中にある最初の段落では、文章全体の主旨を示すようにしましょう。
もちろん小説などの物語であれば別ですが、一般的な文書ではセオリーです。
特に一般的なWebの文章では、PREP法に則り「結論(主旨)→理由→具体例→再結論」の流れになるように書かれることがほとんど。
あるいはセールスページでは「AIDCASの法則」や「AIDMAの法則」で書かれることもありますが、どんなフレームワークでも、最初の段落ではその文章の主旨が示されます。
「読み手」にとってわかりやすい順序で、段落を整理していくと良いでしょう。

話題が落ち着くごとに段落を分ける
段落に関する明確な基準がない場合、まずは「話題が落ち着くごとに段落を分ける」と覚えておくと良いでしょう。
ずっと文章が続くと読み飽きてしまいますので、言いたいことがひと段落するたびに段落を分けていくことで、読み手からしても新鮮な気持ちで次の文を読み始められます。
ここでも基本的には「読み手が読みやすいように」という視点で、段落分けを考えていきましょう。
段落以外の言葉の単位

次にもう少し大枠で見て「文章」を構成する「言葉の単位」について解説しておきます。
「段落」はあくまで言葉の単位のうちの一つですので、他の単位も併せて知っておいて下さい。
単語
単語とは、文章を構成するなかで最小単位の言葉のこと。文法的にいえば「自立語」あるいは「付属語」単体を指します。
例えば「今日は月が綺麗」という文の中では「今日」「は」「月」「が」「綺麗」という言葉を、それぞれ単語として扱います。

文節
文節とは単語単体、あるいはいくつかの単語で構成された、意味が通じる最小単位の言葉のこと。文法的に言えば、自立語と付属語で構成された言葉です。
例えば「私は|2年前から|ずっと|文章の|勉強を|している」という文では「|」で区切った言葉が文節の区切りになります。

文
「文」とは、句点(。)から句点までで構成される言葉の集まりのこと。最低限「独立語」だけ、あるいは「(主語+)述語」があれば成り立ちます。
例えば「明日は晴れると良いな」というような、メッセージを持つ言葉の集まりが「文」として扱われます。

文章
文章とは、いくつかの段落が集まって構成されている、一つのコンテンツとして成り立っているもの。
当サイトでは「文章は、読み手を動かすために書くものである」と定義づけて解説しています。

まとめ
段落は、いくつかの文で構成されたブロックのことです。
普段書くときに毎回意識するというよりも、人に説明するときに正しい意味で使えるようにしておきましょう。
文章に関する基礎知識としては「文の成分」に関しても知っておいて損はありませんので、よろしければ併せておさらいしておいて下さい。
