当記事では、日本語文法における「用言」について解説します。
用言の意味や種類、具体例をわかりやすくご紹介しますので、ぜひおさらいしていって下さい。
日本語文法の全体像は下記の記事で解説していますから、用言だけでなく全体的におさらいしたい方は、併せて参考にしてください。
用言とは
用言とは、モノやコトの動作や状態、性質などをあらわす、活用のある言葉のこと。対義語として「体言」があります。
そして日本語文法の中の品詞でいえば、用言は「動詞・形容詞・形容動詞」を示します。
日本語文法の全体像をまとめた図を用意しましたので、下記図も参考にして下さい。
用言として扱われる品詞
用言として扱われる品詞は「動詞・形容詞・形容動詞」の3つです。
それぞれ簡単にどのような品詞なのか解説していきます。
動詞
動詞とは、ものごとが自発的に行動する様や、受動的に作用を受ける様などをあらわす言葉のこと。前後の文脈や用法により、さまざまな活用をともなって使われる品詞です。
「書く」「書かれた」「書ける」「書こう」など。
ものごとを伝えるために、大切な役割を果たす言葉です。
形容詞
形容詞とは、ものごとの状態や様子をあらわす言葉のこと。その言葉単独で成り立つ自立語であり、前後の文脈や用法によって活用をともなって使われる品詞です。
「白い」「白かろう」「白かった」「白く」など。
ものごとについて詳しく説明したいときに必要になる言葉です。
形容動詞
形容動詞とは、ものごとの状態や様子をあらわす言葉のこと。その言葉単独で成り立つ自立語であり、前後の文脈や用法によって活用をともなって使われる品詞です。
「きれいだ」「きれいなら」「きれいに」「きれいな」など。
ものごとについて詳しく説明したいときに必要になる言葉です。
用言に間違えやすい言葉「転生名詞」
また用言に間違ってしまいやすい言葉として、体言に含まれる「転生名詞」というものがあります。
転生名詞は「動詞や形容詞、形容動詞が転じて名詞になった言葉」ですので、どうしても混乱してしまう方がいるのです。
例をご用意しました。
「走り」「伸び」「白さ」「綺麗さ」
特に動詞から転じた「走り」や「伸び」という言葉は、なんとなく活用ができてしまいそうですので、用言だと捉えてしまう方がいます。しかしそれは誤りで、転生名詞は活用ができません。
- 用言:彼が「走り」出した。
- 体言:彼は「走り」が早い。
基本的に、後ろに助詞がつけば、その言葉は体言であると覚えておくと良いでしょう。
活用がどうという話に関しては「動詞」に関して解説した記事を見ておさらいしてみて下さい。
まとめ
用言とは「動詞・形容詞・形容動詞」を指す言葉です。
対義語である「体言」は名詞を指す言葉ですので、あわせて押さえておきましょう。