日本語の連体詞とは?種類と用法、具体例、副詞との違いを解説

当記事では日本語文法における「連体詞」について解説します。

連体詞という言葉の意味や種類、用法などについてわかりやすくご紹介しますので、ぜひこの機会におさらいしていって下さい。

また日本語文法の全体像は下記の記事で解説していますから、連体詞だけでなく全体的におさらいしたい方は、併せて参考にしてください。

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たくろー
Webディレクター
ライティングから編集、校正、ディレクション、SEO対策、アクセス解析、撮影、画像編集、Web制作と、なんでもやってるwebディレクターです。
現在はIT企業でインハウスSEO担当兼、メディア運営責任者・編集者として働きながら、札幌でWebライティングの講師として活動。「良いWebライターが増えれば仕事が楽になるなぁ」と思いながら、一人でひっそりと文亭を運営中。著書『Webライターが書いてはいけない文章28選』

連体詞とは

連体詞とは、体言である名詞を修飾する(より詳しく説明する)ために用いられる言葉。単独で成り立つ自立語で、活用がないのが特徴です。

「大きな」「ある」「この」「いわゆる」など。

文法的に言えば「連体修飾語」として活躍する言葉です。

連体詞と副詞の違い

連体詞は、副詞と似た属性の品詞です。

どちらも「修飾語としてのみ使われる」という特徴は同じなのですが、修飾する対象が違います

  • 連体詞:体言(名詞)のみを修飾する
  • 副詞:用言(動詞・形容詞・形容動詞)のみを修飾する

上記の違いがあると覚えておきましょう。

連体詞の種類と用法・具体例

連体詞の用法はシンプルで、体言(名詞)を修飾する「修飾語」としてのみ用いられます。もう少し文法的な表現で言えば「連体修飾語」としてのみ使われます。

具体的な使い方としては大きく5種類に分かれますので、それぞれ詳しく解説していきます。

※「修飾語」がよくわからない場合は、下記の記事も参考にしてみて下さい。

1. 「〜の」の連体詞の使い方と具体例

いわゆる「こそあど言葉」と呼ばれる言葉が「〜の」と使う連体詞です。修飾する対象を明確に示すときに使われます。

「この」「その」「あの」「どの」

2. 「〜な」の連体詞の使い方と具体例

形容動詞と間違えてしまいがちなのが「〜な」として使われる連体詞です。修飾する対象の様子や状態を示すときに使われます。

「大きな」「小さな」「おかしな」

3. 「〜た(だ)」の連体詞の使い方と具体例

修飾する対象の加減を示すときには「〜た(だ)」の連体詞を使います。

「たいした」「とんだ」

4. 「〜る」の連体詞の使い方と具体例

クッションのような役割を果たすのが「〜る」の連体詞です。様々なシチュエーションで使われます。

「あらゆる」「いわゆる」「ある」「さる」「きたる」

5. 「〜が」の連体詞の使い方と具体例

かなり限定的な使われ方ですが「〜が」の連体詞もあります。

「わが」

他の品詞と間違いやすいポイント

連体詞には、他の品詞と間違えやすい言葉が存在します。

ここではそれら間違いやすい言葉の例や考え方についてご紹介しておきます。

形容詞・形容動詞と間違いやすい連体詞「大きな」

「大きな」「小さな」「おかしな」といった言葉は全て連体詞なのですが、一見「形容詞」や「形容動詞」と間違えてしまいやすい言葉です。

結論から言えば「大きい」は形容詞「大きな」は連体詞として、まったく別の言葉として取り扱うのが正解です。

間違われやすい理由は、語尾が「い」や「な」で終わるからで、当サイトでも下記のように解説してしまっています。

  • 形容詞:語尾が「い」で終わって完結している言葉
  • 形容動詞:語尾に「だ」「な」を付けられる言葉

上記のルールに合わせると「大きい」「大きな」とどちらも満たしてしまっている言葉として、かなりイレギュラーに見えることがわかります。

見分けるには「後ろに名詞がくるときにしか使えず、他に活用がない言葉は連体詞である」という理解が必要です。

「大きな」は「大きい」を活用した言葉ではなく「大きな」という単独の単語であると理解して下さい。

形容詞や形容動詞の活用を理解しておけば、間違えることはなくなるはずです。下記記事も参考にしてみて下さい。

動詞と間違いやすい連体詞「ある」

「ある日のこと」などとして使われる連体詞の「ある」ですが、まったく同じ言葉で「ある(存在する)」という動詞があります。

基本的には自然に見分けられるとは思いますが、ルールとしては「それが名詞を修飾していれば連体詞である」という視点で見分けて下さい。

さほど混乱することはないとは思いますが、一応まったく同じ言葉ということで紹介しました。

まとめ

連体詞は、体言(名詞)を修飾する「連体修飾語」としてのみ用いられる品詞です。

上手に使えると文章がグッと読みやすく、わかりやすくなりますので、ぜひ上手く利用していって下さい。

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