「異常」と「異状」の違いとは?意味や用法、使い分け方を解説

「異常」と「異状」の違いとは?意味や用法、使い分け方を解説

この記事では「異常」と「異状」の違いについて解説します。

簡単にまとめると、正常ではないモノゴトには「異常」を。そして「異常である状態」を指すときには「異状」を使う、と覚えておくと、違いを理解しやすくなります。

少々使い分け方が難しい言葉たちですから、記事中では論理立てて詳しく解説していきます。

なお、こういった言葉を「同音異義語」と言います。間違いやすい同音異義語は下記の記事にまとめてありますから、併せて参考にしてみて下さい。

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\ この記事を書いた人 /

たくろー
Webディレクター
ライティングから編集、校正、ディレクション、SEO対策、アクセス解析、撮影、画像編集、Web制作と、なんでもやってるwebディレクターです。
現在はIT企業でインハウスSEO担当兼、メディア運営責任者・編集者として働きながら、札幌でWebライティングの講師として活動。「良いWebライターが増えれば仕事が楽になるなぁ」と思いながら、一人でひっそりと文亭を運営中。著書『Webライターが書いてはいけない文章28選』

「異常」と「異状」の違いと使い分け方

「異常」と「異状」には、下記の違いがあります。

  • 異常:正常ではないこと。形容動詞か名詞として使う。
  • 異状:「異常である状態」の略称。名詞としてのみ使う。

まず「異常」という言葉が存在して、「異常である状態」を指す言葉として「異状」がある、と考えると整理しやすくなります。

なお「異常」は、名詞と形容動詞の2パターンで使えるのがポイントです。名詞として「異常をきたす」「異常がある」などと使うほか、形容動詞として「異常な執着を見せる」などの文脈でも使います。

一方で「異状」は、名詞としてのみ使う言葉です。状態や様子などのざっくりとした概念にのみ使う言葉であり、日常生活で耳にするのは「異状なし」の報告くらいではないでしょうか。

使い分け方がわからなくなった場合、それが「異常な状態」をさす場合のみ「異状」を。それ以外の場面では基本的に「異常」を使うと良いでしょう。

「異常」の意味と用法

「異常」の意味は、下記の通りです。

  • 普通と違っていること。正常でないこと。また、そのさま。
  • 度を超えているさま

(出典・参考:デジタル大辞泉)

具体的な用法は下記の通り。

用例
  • 彼はこのプロジェクトの成功に、異常なまでのこだわりを見せた
  • 地球温暖化による異常気象だ
  • 動作に異常をきたしている

正常ではない。といった意味のほかに「度を超えている」といった意味合いで使われる事もあります。

「異状」の意味と用法

「異状」の意味は、下記の通りです。

  • 普通とは違う状態
  • 異常な状態

(出典・参考:デジタル大辞泉)

具体的な用法は下記の通り。

用例
  • 見回りの結果、本日も異状なし
  • エレベーターで異状を発見した

「状態」「様子」などのざっくりとした概念に対して使う言葉です。

まとめ

「異常」と「異状」は、意識しなければ使い分け方が難しい言葉です。

  • 異常:正常ではないこと。形容動詞か名詞として使う。
  • 異状:「異常である状態」の略称。名詞としてのみ使う。

まずは「異常」という言葉があり、「異常な状態」を指す言葉として「異状」があると覚えておけば、その場で考えて適した用法で使えるはずです。

この使い分け方を押さえて、適したシーンで使えるようにしておきましょう。

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